売上安定、売上アップには一番商品をつくる!
売上を安定させ、さらに伸ばしていくために最も大切なのは、圧倒的な“一番商品”を持つこと。
パン店売上アップの原理原則は、ただ一つ。「一番商品づくりの原則」です!
一番商品とは、お店の売上の中で最も構成比が高く、“店を代表する名物商品”のことを指します。
ズバ抜けて、たくさん製造する・販売するパンを一品つくろう!

この一番商品が、売れれば、売れるほど、安定した売上であり、売上アップできます。
また、その逆もあります。
一番商品の売上が下がり始めると、それに連動して二番手の商品、三番手の商品も徐々に売れなくなり、結果としてお店全体の売上が下がっていきます。
それほど“一番商品”には大きな影響力があるのです。
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一番商品のつくり方
ここからは、“誰でもすぐに取り組める”改善策と、売れる一番商品を育てるコツをご紹介します。
その① 一番商品の売上構成(まず目標を知る)
一番商品の売上構成比の目標は 「一品で15%」 です。
これは、1日の売上のうち15%を一番商品が占めている状態を意味します。
例:売上1日10万円の店の場合
→ 一番商品で15,000円(10万円×15%)
→ 商品単価150円なら、1日100個(15,000円÷150円)
とてもシンプルで、誰でも使える指標です。
その② 魅力あふれるネーミング(“売れる名前”は武器になる)
一番商品になりやすいパンは、どこのパン屋でも人気がある“定番パン”です。
よく一番商品になる代表例
- 食パン
- あんぱん
- メロンパン
- クリームパン
- カレーパン
- 明太フランス(惣菜パン)
- クロワッサン
- ドーナツ
- カツサンド
飲食店での例でいうと、
- ケーキ屋=ショートケーキ
- うどん屋=天ぷらうどん
- パスタ屋=カルボナーラ
“多くのお店で売れている人気の定番パン”に、あなたのお店ならではの特徴をつけることがすべてです。
本、新刊・図解、はじめよう!「パンの店」ページ86,87を参照下さい!
一緒に見ていただけるとさらに、イメージしやすくなります。
事例として、札幌のどんぐりさんのメロンパンは
→「ふわふわメロンパン」。
京都のコネルヤさんのクリームパンは
→「とろーりクリームパン」。
このように、食感の特徴をもった生地と、そのネーミングがポイントです。

このほか千葉のツオップさんのカレーパンは、5分置きに揚げたてが提供される、と言った、超!揚げたてのカレーパンです。この場合は、提供スタイルに特徴づけられていると思います。
関連動画

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その③ 一番商品の「店独自の特徴づけ」
一番商品を魅力的に育てる8つのポイント
1. サイズを大きくする
一般的なサイズの1.5倍にするだけでも“特別感”が出ます。
2. 逆に、小さくする
0.7倍にして“買いやすいサイズ”“食べ比べサイズ”にする方法も有効。
3. 具材を多くする
例)クリームパン 生地35g:クリーム40g(具材比率60%)
具材量を増やすだけで満足度が一気に上がります。
4. 具材を自家製化し、素材の質を上げる
例:国産小麦◯◯使用、和牛のカレー、牛すじカレーなど。素材の魅力が、お客様の心をつかみます。
5. 独自の製法を使う
例:自家製酵母、24時間熟成、オリジナル製法など。こだわりをつくることで、選ばれる理由が生まれます。
6. 食感に特徴をつける
例:
・クリームパンを“菓子パン生地”ではなく“ブリオッシュ生地”に
・ドーナツをクロワッサン生地に
・ミラノで増えている“甘いブリオッシュクロワッサン”など
食感の違いは、お客様に強い印象を残します。
7. おいしそうなネーミングにする
ただのメロンパン →「ふわふわメロンパン」
ただのクリームパン →「とろーりクリームパン」
8. 提供スタイルに特徴をつける
例:
・石窯焼き
・◯分置きに揚げたてを提供
・注文ごとに焼き立てで提供
つくり方だけでなく“出し方”にも工夫を。
この8つの取り組み、取り組みやすい順番でやってみてください。
独自の特徴のある商品を作る時の最大のポイント
生産性が高いことが最重要です。
目標は1時間あたり2〜3万円の生産性。
最近では、発酵が不要なタイプの生地も増え、“成型したらすぐ焼く・揚げる・蒸す”という、スピード感ある商品も増えています。
こうした高生産性の商品が、一番商品として非常に優れています。
私のクライアントにも、こうした商品づくりを強くおすすめしています。
その④ 一番商品、生産の目安
一番商品は、1回につき8個または12個つくるこれを基本とします。
そして、営業中の各時間帯に必ず焼き上げる(もしくは揚げる)
というサイクルを保ちます。
例)
営業時間:10〜19時(9時間)
→ 毎時間焼くと8回焼成
→ 8個なら64個、12個なら96個
こうして、
「いつ来ても一番商品が売場の一番良い場所に並んでいる店」
をつくることができます。

その⑤ 一番商品を“とことん売れる”ようにする陳列
一番商品をしっかり売るために、まず大切なのは 陳列の場所 です。
お客様が最初に目にする「入口すぐの一等地」に配置しましょう。
さらに、
- ボリュームを感じる陳列
- 他の商品と見た目の違いが分かるプライスカード(大きさ・色・形など)
- アイキャッチとなる『人気No.1』カードの掲示

といった工夫が、購買を大きく後押しします。
また、接客担当者のひと声も非常に効果的です。
店内での手渡し試食、レジでのひとこと説明など、「この一番商品を知ってもらう活動」を徹底することが成功のカギです。
一番商品 事例紹介
ここからは、実際に成果を出しているお店の事例をご紹介します。ぜひ参考にしていただき、あなたのお店でも一番商品をつくり、思い切って製造・販売してみてください。必ず、売上に変化があらわれます。
まずは 「あなたのお店の名物パン」 をつくることから始めましょう。
札幌 どんぐりさん 一番商品

最強の一番商品をご紹介します。
札幌のどんぐりさんの「ちくわパン」です!
どこのパン屋さん見ても、この「ちくわパン」はなかったんですから。それは、すごいことです。
札幌どんぐりさんの圧倒的一番商品の「ちくわパン」は、焼き込み調理パンの中でも、ドーンと、その量感陳列は素晴らしいです!
三倍の陳列量です!
横に二倍、そして高く三段積んで!
プライスカードも、ドーンと、三倍!
一日500個以上も販売しているようです!
この「ちくわパン」のように、他店では見慣れないパンを一番商品にもつパン屋さんは、とにかく地域の圧倒的一番店で、地元のお客様にとってなくてはならない、絶対的存在価値の高いパン屋さんになっています。
各地には、そんなパン屋さんがチラホラあるじゃないですか!
北から、札幌のどんぐりさんの「ちくわパン」、岩手では「◯◯コッペパン」都内では、「バケット」や「フレンチトースト」、静岡では「揚げコッペパン」、名古屋でも「バケット」、大阪では「くるみパン」などがありますね。
同じ商品群をかためて陳列

平台の一番目立つとこに、一番商品は、陳列しましょう!しかも、棚割は、基本、商品群ごとに固めて陳列します!
お客様は「同じ品群=動機が同じもの」の中から、選びますから。
注意!!陳列が、バラバラでは、お客様は買い物しずらいです!
京都コルネヤさん 一番商品

「よく売れている」「みんなが買っている」商品だとランキングなどでアピールすることで、売れ筋商品を確定することができ、効率的に生産。その結果、売れ残りを防ぐことができます。
「自店には、すでに一番商品はある!」と、言われるパン屋さんどうぞ、その売上構成比を出してみてください。
最高目標は、20パーセントです。
「一番商品が20パーセントです!」と、言われるパン屋さんは、次の新しい一番商品をつくる時期です。その方法は、前述したものです。
繁盛店になるために、次から次へと、新しい一番商品開発をしましょう!
まとめ
お客様が「また食べたい」「また買いたい」と思うような、一番商品のつくり方は次の5つです。
- 売上構成を把握する
- 魅力的なネーミングをつくる
- 店独自の特徴をつける
- 生産の目安を決める
- 売れる陳列を行う
これを実践すれば、あなたのお店だけの一番商品が育ち、お客様から愛される店へ、確実に成長していきます。
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